憎い演出
友人の結婚祝いを買わねばならぬ。ということで少しお出掛けをした。
結婚祝いというものを買うのは実ははじめてで何を買っていいかわからない。とりあえず高級そうなものを色々と取り扱っているブランドでなにか買おうということで、専門店街にいった。
個人的な趣味でどこのブランドにするかは実は決まっていた。エルメスである。
エルメスはいわいる高級ブランドではあるものの、LVMHやリシュモン、ケリングなどのコングロマリットには所属しておらず、変に商売に突っ走っているイメージが少ない。LVMHグループとは自社の株をめぐって闘いを繰り広げたりもしており、僕のなかでは好感度が高い。
あいにく物の質がわかるほどの目利きではないので、こういった話でブランド感を判断せざるを得ないのは悲しいところではある……。
さてエルメスと言えば色々と代表的商品があるのだろうけれど、僕のなかでは圧倒的にカレの存在感が大きい。ちなみにその次はノーチラス。
カレを手に取ってみるのははじめてだったが、販売員の方がカレを広げるとき絹独特の衣擦れの音を出しながら広げるのが印象的であった。なかなかに憎い演出である。それだけでいたく満足し、そのまま購入に至る。
プレゼントがいいのは自分が使うことなく、商品に対する印象が変わらないことである。自分で使うとなると満足のいかない点が見えてくるかもしれない。プレゼントは自分が使うことはないので、買ったときの印象がそのまま残る。
あぁ今回はいい買い物をした。